▼本文へ

▼基本メニューへ

▼便利メニューへ

▼総合メニューへ

このページを印刷する山梨厚生病院ロゴマーク

▲このページの先頭に戻る

そけいヘルニア

【疾患名】

そけいヘルニア

【病態】

「そけい(鼠径)」とは太ももの付け根の部分の名称で、「ヘルニア」とは体の一部が、本来の位置から飛び出した状態をいいます。「そけい(鼠径)ヘルニア」とは、鼠径部の弱くなった筋膜(お腹の壁)の間から、お腹の中にある腸などの内臓が皮膚の下に出てきて、膨らんでみえる病気で、いわゆる「脱腸」と呼ばれている病態です。 

そけいヘルニア断面図

 

【症状】

立ったときや、いきんだりしてお腹に力をいれたときに、太ももの付け根のあたり(そけい部)に何か出てくる感じがして膨らみます。通常、膨らみは柔らかく、押さえたり、横に寝転がると引っ込みます。

 

 

そけいヘルニア症状

【検査】

医師の診察時に膨らんでいればすぐに診断がつきます。膨らみがはっきりしない場合には、腹部超音波検査(エコー検査)で診断を行います。

【治療法】

 手術をして、弱くなった筋膜の穴(ヘルニア門)をふさいであげる必要があります。薬や、脱腸帯では治すことはできません。通常、メッシュという人工筋膜を用いて穴をふさぎます。メッシュは体内に残りますが心配はありません。

 

手術の方法は主に2つの方法があります。

 

①   《従来の方法》 そけい部の皮膚を6~7cm程切開して、ヘルニアの穴にメッシュをあててふさぐ手術のやり方。腰椎麻酔(下半身麻酔)、もしくは局所麻酔(局部麻酔)で行います。手術時間は1時間程度です。術後は、約1カ月間ほど重いものを持ったりするような重労働は控えていただきます。

 

②  《腹腔鏡下手術》   お腹の1cmの傷1カ所、0.5cmの傷2カ所の計3カ所の傷から、腹腔鏡というカメラを用いてお腹の中からヘルニアの穴にメッシュを当ててふさぐ手術のやり方です(腹腔鏡手術)。全身麻酔で行います。手術時間は約1時間~1時間30分です。退院後は特に運動等の制限はありませんので、早期仕事復帰を希望される方にはお勧めです。

退院はいづれの方法も手術後3日~7日目となります。通常、創の抜糸は術後1週間目です。退院後、外来に1~2回通院していただき終了となります。

 

 

 

【①従来の方法】

 

そけいヘルニア傷

 

そけい部の皮膚を6~7cm程切開します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘルニアの穴と、ヘルニアのふくろ(伸びた腹膜)を見つけます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

余分なヘルニアのふくろを切除します

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メッシュ(人工筋膜)を用いてヘルニアの穴をふさぎます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メッシュをヘルニアの穴の周りに縫いつけます。メッシュは体の中に残りますが心配ありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【 ② 腹腔鏡下手術

 

 

 

 お腹の3か所の小さい傷から腹腔鏡下にお腹の中からメッシュをあてて、ヘルニアの穴をふさぐ方法です

 

詳細は→腹腔鏡下そけいヘルニア根治術

 

 

▲このページの先頭に戻る