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脳卒中について

脳神経外科 部長 内田幹人

 

脳卒中は、今まで健康だった人が、卒然に中る(あたる)病気のため、この様な名前で呼ばれるようになりました。
ご存じと思いますが、脳卒中には、大きく分けて血管が詰まって脳に血液が行かなくなってしまう「脳梗塞」と、血管が切れてしまう「脳出血」や「くも膜下出血」があります。

 

さて、脳卒中発症の季節性に関しては、脳梗塞と脳出血の両者とも気温に反比例して発症する(気温が低い方が発症しやすい)とも言われていますが、春に多く発症する、あるいは、脳出血は冬に多く脳梗塞は夏に多く発症するといった報告もあります。
それ故、寒いから心配、暖かくなったから安心ともいえなさそうです(脳卒中データバンク 2009 より)。

 

脳卒中になると、症状が後遺することが多いため、予防(脳卒中にならないこと)が大切です。しかし、いくら気をつけても残念ながら脳卒中になってしまう人もいます。
脳卒中になった際には、半身麻痺、半身のしびれ、呂律が回らない、他人の言うことが理解できない、片方の眼が急に見えなくなる、めまいがする、突然の頭痛が起こる等の症状が出現します。
これらの症状が出たときには、直ちに医療機関を受診する必要があります。

 

現在、血栓で血管が詰まる脳梗塞に対しては、tPA という薬を使用し、血栓を溶かす治療が行われています。
この治療で、早期に脳血管の再開通が得られれば、脳梗塞を最小限にでき、後遺症も軽くなります。
しかしこれは発症してから 4.5 時間以内でないと使用できません。また、血管が切れる疾患の内、くも膜下出血は、突然の頭痛や嘔吐、意識障害が症状の特徴であり、その原因は脳血管にできた瘤(脳動脈瘤)が破れることがほとんどで、早期に再破裂予防の手術治療が必要になります。
いずれにせよ、様子を見るのではなく、すぐに医療機関を受診することが大事です。

 

当院では、日本脳卒中学会認定研修教育病院にも認定されており、脳卒中の治療にいつでも対応できる体制をとっています。
また、種々の脳神経外科の手術治療も今までの開頭術(頭蓋骨を外して直接脳をみながら手術を行う)以外に、カテーテルを用いた血管内手術も、必要に応じ行います。
今後も、地域医療に貢献できるような急性期病院をめざしていきたいと考えております。

内田Dr

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